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第1回 吉野鉄道ゆかりの地と岩崎平太郎の建築を巡る
吉野鉄道が花の吉野山まで延伸したのは1928年(昭和3年)で、それにつれて大和上市駅・吉野神宮駅・吉野駅が出来ました。その駅舎などを設計したのが近代奈良を代表する岩崎平太郎です。今回は、近鉄の前身である吉野鉄道の名残をご案内します。更には旧知事公舎や、奈良女子大の佐保会館、県立畝傍高校、各吉野銀行支店を設計した岩崎氏の吉野に残る建築もご案内します。
◆六田駅
吉野に鉄道がついたのは1912年(大正元年)で、吉野軽便鉄道㈱が国鉄吉野口駅から吉野駅(現在の六田駅)まで開通しました。この時の吉野駅は軽便鉄道としては県内第一の規模を誇っていたそうです。広い校内、機関車庫や長いプラットホームなど、ターミナル駅に相応しい駅で、今でもその名残を留めています。
◆大和上市駅
大和上市駅前には、岩崎平太郎が設計した、吉野鉄道の幹部職員用に作られた住宅があります。漆喰と板張りの意匠は、ヨーロッパ建築のようで美しい建物です。
◆吉野神宮駅
この駅舎も岩崎氏の設計で大和棟が特徴です。隠れキャラのように桜の意匠した釘隠しがあります。更にこの付近一帯が昭和初期の木材団地:吉野貯木場の引き込み線の駅で、各製材所から積まれた材木をここから国鉄吉野口経由で東京などにダイレクトに輸送できました。
◆吉野駅
吉野鉄道が花の吉野山まで延伸したのは1928年(昭和3年)です。吉野鉄道は開業から17年目に、ようやく念願の終着駅である吉野駅までの全線が開通しました。この由の駅舎も岩崎平太郎氏によるものです。吉野神宮駅と同じ木造の大和棟の屋根と、プラットホームの屋根は鉄骨のトラス構法。そして一番の特徴が改札の上の壁のデザインが面白いことです。イスラム風にも見えるし、山々の連続のようにも見えます。吉野鉄道の阪本社長は、あこがれていたヨーロッパの山岳鉄道のイメージを岩崎氏に伝えていたのかもしれません。
◆白雲荘
吉野鉄道の社長だった阪本仙次の別荘が吉野山「白雲荘」です。時代劇に出てきそうな柿葺の門をくぐり屋敷に上がると、南面・西面の窓からは眼下に吉野の自然が広がります。雨の翌朝には霧が立ち込め、その霧の間から蔵王堂が浮かび上がり、正に「白雲荘」となります。この建物は岩崎氏の建築の中でも代表的な建物です。